ここ数年、DXが社会のキーワードになっている。初めて見た時は「デラックス」かと思ったが「デジタル・トランスフォーメーション」の略だそう。デジタル移行という言葉がしっくりくるか。
デジタル化は仕事の効率を上げ、余暇時間を豊かにするが、ほかの技術や仕組みと同様、不都合も引き起こす。国は転換を急いでいるが、成熟してくるまでは個人レベルから社会レベルまで、さまざまなトラブルが起こることだろう。
電子機器は多くの人にとってブラックボックスである。また、修理などのための予備を持つことも難しい。これまで使っていたデータ、仕組みが使えないとなると転換の足かせになる。
先だってスマートフォンが壊れた。使っているうちに急に電源が落ち、一度は復活してしばらく使っていたが、不安定な状況が続いたことから交換することにした。長らく使っているもので、設定のためのIDとパスワードを復旧させるのが大変だった。
DXになじまなければならないが、予備・代替のことを考えておく必要がある。行政や公共サービスならなおさら。デジタル化が社会の不都合にならないように導入時は注意する必要がある。
(M)