幼稚園の毎年恒例のみかん狩りの取材で、たわわに実ったミカンを手に大喜びする園児に向けてシャッターを切っていると、どこからかふわりと赤トンボが飛んできた。慌ててカメラを構えたもののどこにも見つからず、秋晴れの空を見上げた。
コロナ禍は続くが、尾鷲節コンクールやシートゥサミット、尾鷲小の全学年そろっての運動会と「3年ぶり」の言葉が続き、社会の流れは完全に切り替わった実感がある。社会が動いていくことは良いことで、地域を活性化するためにも経済を回していくことは必要不可欠。
その一方で、第8波に入ったともいわれる現在の状況は油断できない。特に高齢者施設や医療の関係者は注意深い対応を保ち続けることを強いられている。年末年始に向けて社会活動が活発化するとして、エッセンシャルワーカーへの配慮は絶やすべきではない。
朝晩の冷え込む日が続くが、それにより色づく山々の美しさに、日常は彩りに満ちていることを実感する。人の意見や感じ方は多様であり、現在の状況は人によって行動が異なる局面であるように思う。思いやりの心を持ちながら、それぞれの意見を尊重し、柔軟に対応していきたい。
(R)