尾鷲商工会議所と日本政策金融公庫が「事業承継支援に関する覚書」を締結した。全国的に利益が出ている商売でも廃業したケースがある。本紙地域は地場産業を生かした独自の商品も多く、途絶えるのが名物であれば観光面で地域の武器、外貨の獲得手段を一つ失うことになる。事業はアイデアや人脈の塊であり、新たなビジネスの種でもある。今地域に根付いている商売を守っていくことは大きな課題の一つだ。
グーグルの検索フォームで『仕事バンク』を調べると、おわせ暮らしサポートセンターが取り組む「おわせ仕事バンク」が上位でヒットする。サイトは見やすく、取り上げ方にも担当者の工夫が見えるが、連携している事業所が限られている印象がある。尾鷲商工会議所と情報共有などで連携できるのではないか。
仕事バンクや事業承継は、移住や定住につながるのも魅力的だが、既存の地元事業者の生き残りにも寄与することも期待している。例えば、設備や業種に類似点がある事業所に引き継ぐことも可能ではないか。一つの事業に固執するのではなく、複数の事業を掛け持ちすることは会社存続のためのリスクマネジメントにも通じる。
(R)