尾鷲法人会主催の村田晃嗣さんの話は明瞭で面白かった。記事にならなかった部分では、日本国憲法と国際関係や、岸田内閣がいつまで続くかという4つの展望の話があった。
現在、米中が覇権争いをしているが、中国はこれから急激に人口が減少する。「一人っ子政策」をしているから当然で、膨張している経済も急速にしぼみ出す日が来る。アメリカは多様化を乗り越えられるかが課題。
とはいえ、日本の将来も明るくない。人口減少と高齢化が全国レベルで進む。村田さんによると、2050年には現在の東京と九州の人口がなくなり、10人に1人は外国人という社会になるらしい。
将来推計に基づいた国のビジョンをどうするかが課題。早い段階で縮小均衡を図れれば御の字と言える。国勢調査によると10年前から日本の人口が減少に転じている。およそ100年前の1920年の人口は約5600万人。そのような社会が来るかもしれない。
村田さんは、豊かさの指標としてのGDPの妥当性に疑問を投げかける発言もした。地方だけでなく、都市部も含めて、人口減の中でも豊かに暮らせる社会づくりが急務になっている。
(M)