熊野尾鷲道路II期区間の開通後1年が経過し、先だって国土交通省紀勢国道事務所が、「ダブルネットワーク化により災害・医療・観光面などで効果が発現」というレポートを公表した。
開通区間に並行する国道42号の事故件数が約3割減少。特に熊野市消防本部では伊勢や津、松阪などへの広域搬送時の負担が大きく減ったという。消防職員は開通から1か月の時点で「運転手の心理的負担の軽減」に言及している。
新型コロナウイルス感染症が出てきていなかった平成27年9月、10月と今年8月10日を比べると、紀勢自動車道海山インターチェンジ(IC)—尾鷲北IC間と、国道42号の該当区間を通った車の合計が26%増加していたという。また尾鷲北IC~南IC間だけをみると尾鷲市街地を通る車は約1割減少していたものの全体では29%増加していたそう。
8月10日は平日だったが、お盆に近い夏休みで、全体的な傾向を見るにはさらにデータが必要だが、観光客の一定数が尾鷲市に降りていることがうかがえる。地域活性化に向けてデータをどう生かすか。さらに検討し、魅力ある立ち寄り先を作っていく必要がある。
(M)