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不連続線「明るい話題」

 日々のささやかな楽しみの一つに、よく行く喫茶店のモーニングがある。常連客同士が開口一番に話すのは、やはりコロナの話題が多い。この地域でも感染が拡大すると「昨日は何人出たってな」「怖いなあ」と不安気に話していた。
 
 今年に入ってから、そんな会話に阪神タイガースの湯浅京己投手の話題が入ってくるようになった。登板翌日に開口一番で「また抑えたぞ」「すごいな」と明るく語ることが多くなった。湯浅投手の投球は尾鷲市民に希望を与え続けた。人々の希望となるものがエンターテーメントであり、戦後の復興の中で人々がプロ野球に熱狂していった理由が少し分かる気もする。
 
 湯浅投手に何度驚かされたことだろう。初の開幕一軍、初セーブあたりは期待通りと喜んでいたが、ホールドポイントを着実に積み重ねていくと、球宴出場、最優秀中継ぎ投手のタイトルが見えてきて、それが現実のものになるのだから、本当に大したものである。
 
 新人王争いは湯浅投手と巨人の大勢投手の一騎打ちと目されているし、侍JAPANの選出という話も耳にする。これからも長く活躍して、ずっと尾鷲市民を明るく驚かせてくれれば、と願う。
 
(R)

      不連続線

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