子どものころ、犬を飼っていたこともあり、愛犬と飼い主の散歩を見るとほほえましいと思う。昔は引き綱(リード)を持って自転車で散歩する子どもの姿をよく見たが、最近では自転車や原付バイクで愛犬と散歩する高齢者を時々見かける。
屋外での散歩は予想ができないことが起こり、しつけをした犬も予想外の動きをすることもある。愛犬が急に止まったり方向を変えることでハンドルをとられて転倒したり、リードが車輪に絡まって犬が車輪に巻き込まれたり。14年前には九州で転倒した飼い主が亡くなっている。
一緒に歩いていて散歩中の愛犬が別の犬に反応して走り出した際に、飼い主の手からリードが離れ、ランニング中の被害者がけがを負い、1000万円以上の損害賠償が認められた事例もある。バイクや自転車に乗っていたら、なおさら制御することは難しい。
犬に運動させるためか、飼い主の体力低下によるものなのか、バイクや自転車を使う理由はさまざまのようだが、ハンドルやブレーキ操作が確実にできないことは確かで、道路交通法に違反する。何より自分自身や愛犬、周りの人のことを考え、安全な方法で散歩をしてほしいものだ。
(J)