紀北町が参加する三重広域スーパーシティ協議会が、デジタル化を推進する自治体を評価する「Digi田夏の甲子園」のアイデア部門で3位に選ばれた。広域によるデジタル化の推進は、安倍内閣によるスーパーシティ構想のために動いてきたものが、岸田内閣の掲げるデジタル田園都市国家構想により評価された。
高齢化する町でデジタル推進の効果を疑問視する声があるのは、恩恵が町民に見えにくいことが要因の一つだろう。
個人的な見解だが、同国家構想に採択されたことの現段階の最大のメリットは、国の補助金でデータ連携基盤が整備できること。国レベルでデジタル化推進が加速していくことを考えれば、先行して必要なコストの低減を図ろうとする姿勢は評価できる。ほかに観光メタバースや地域共通電子通貨などが挙げられているが、実用性は未知数。
行政は、誰一人取り残さない社会を維持することとともに、SDGsをはじめとした先進的な取り組みの模範とならなければならない。老若男女にかかわらず町民がデジタル化の恩恵が実感できるよう、スマホ教室などの企画を積極的に実施し、デジタルに町民が親しむ下地をつくるべきだ。
(R)