参議院議員選挙の応援演説中に殺害された安倍晋三元総理の国葬について、国論が2分している。各種世論調査では、反対の声がやや多い状況。岸田文雄首相は記者会見で、国会の閉会中審査に出席して「しっかりと」説明する考えを示した。
長らく総理大臣を務めたというのが主な理由らしいが、在任中から批判が多かった。〝実績〟についても賛否両論あるものが多い。桜を見る会は、前夜祭だけでなく本体でも、少なくとも地方自治体で同じようなことがあれば、住民監査請求が確実に起こる案件。森友学園問題も政府は真相解明に後ろ向きという批判もある。しっかりと説明する中で、批判をどう受け止めるのかが重要だ。
もう1点、最大で数十億円という費用を、国会審議なしで支出することへの批判がある。「国葬は当然」であっても、費用は精査する必要がある。
インターネットなどでは「クラウドファンディングで資金を募れば」という声が上がっている。どこかの団体が実施して国に寄付すれば、少なくとも2億円余りの費用はまかなえるのではないか。理解を得られた分を、後で予算措置すればいい。反対の声も収まるだろう。
(M)