熱帯夜のせいか、子どものころの縁日や花火大会の夢を見た。目が覚めてぼんやりと夏休みのことを思い返していると、望郷の念にかられた。
海水浴やプール、キャンプ、旅行、夏祭りと、子どものころの夏休みは思い出になるようなことが多い。
海開きや夏祭りの準備で小中学生を取材する機会があり、「今年は花火があってうれしい」「すごく楽しみ」という声を聞くと、子どもたちに随分我慢を強いてしまっている、とあらためて思う。夏季の行楽シーズンを迎え、縁日マルシェに始まり、きほく燈籠祭、おわせ市民花火など打ち上げ花火の企画が続く。コロナ禍で不安要素が多い中、よく決断してくれたと思う。
どのイベントの主催者も語る「子どもたちのためにも」の言葉の背景には、自分たちが子どものころに楽しませてもらった、という思い出が根底にあるのだろう。故郷での楽しい思い出はいつまでも心の中に残り、愛郷心にもつながる。
新型コロナは第7波到来ともいわれ、国内の新規感染者は延べ1000万人を超えた。誰が感染してもおかしくはない状況にあるが、感染症対策をしながら、たくさんの思い出がつくれる夏休みを過ごしてほしい。
(R)