横浜市に11階建ての木造ビルができた、というニュースを見た。高さ約44メートル。ネットによると「壁や床、はりなど主要な構造材に木材を使う純木造のビルとしては国内最高層」で、鉄筋コンクリート造に比べ、実質的な二酸化炭素排出量が4分の1という。使われた木材はスギやカラマツなどで、森林4.5ヘクタール分になるという。
木材業界にとっては、復権への明るいニュースと思う。公共建築にはできるだけ木材を使おうという動きがあるし、三重県は昨年4月に「木づかい条例」を施行し木材活用を進めている。
賀田小学校で先日、尾鷲ヒノキの間伐材を使ったアオリイカの産卵床づくりが行われ、作業の前に市水産農林課の担当者が、適切に間伐をして山を管理することの大切さを解説していた。「持続可能」がここ数年、世の中のさまざまな動きのキーワードとなっているが、木を使うだけでなく、きちんと管理・世話をすることが大切。〝適正価格〟には、次の世代にするため苗を植えるなどの費用が含まれている。木と経済がともに循環しないと持続可能なものにならない。木造の建物が増えることが、よい循環につながればよい。
(M)