政府はマイナンバーカードの普及に熱心だ。紀北町も盛んに取得を呼び掛ける活動をしている。最大2万円分のポイントを付与するというキャンペーンをしているが、もともとマイナンバーを使って何か手続きをする機会が少ない。国民の多数がカードを所持するということにはなりにくい。
健康保険証として使えるようになったり、免許証と一体化といった〝使い勝手〟の向上が図られてきている。何枚もカードを持つのは、かさばるということで、しばらくしたら切り替えが進むだろう。
病院で保険証として利用できるようになったはいいが、これまでより費用が掛かるようになっている。3割負担だと21円だが、ちぐはぐさが目立つ。
保険証として使えるようにするには、医療機関が対応する機器を購入する必要がある。その費用を既存の仕組みを使って診療報酬でまかなおうとした結果、〝使うと損〟という状況となった。
時間のない中での取り組みだと仕方ないが、行政は反対意見も考慮し、不都合を検討した上で事業を進めることが望ましい。尾鷲の新野球場は、まだプランを練る余裕がある。完成してから〝ちぐはぐさ〟が出ないようにしてもらいたい。
(M)