東紀州広域ごみ処理施設整備に関し、尾鷲市議会3月定例会でいくつかの質疑が行われた。一般質問で、事業主体となっている東紀州環境施設組合の管理者でもある加藤千速市長が、市長として市議会では回答できず、組合議会で行うべき、との趣旨の答弁を行う場面があった。同事業は順調に進んでいるとはいえない状況で、建前論の対応ではなく、丁寧な対応が求められる。
組合ができる前、一部で住民の声が施設運営に反映されないのでは、との懸念が示されていた。仕組み的に、各市町の議会で議員が質問したり提案したことについて、市長、町長が「その話は組合で」と回答を拒んだ場合、組合議会議員があらためて質問しないと声が届かない。
当然、組合の意思決定の部分では「回答できない」こともあろうが、市長あるいは町長として回答できる事項は、答弁すべきだろう。繰り替えしになるが、施設整備にはいろいろな面で批判もあり、また、今は決まる前だからこそ改善提案もできる時期。ごみ収集で住民生活にも影響があるし、将来の費用負担への不安が大きい。運営がこなれている消防組合に比べて、何倍も丁寧な対応が必要だ。
(M)