現職と新人で前町議の一騎打ちとなった紀北町長選挙。即日開票の結果、現職が当選し、民意は現在の町政の継続を選択した。
かつては8割近くあった首長選挙の投票率も回を追うごとに低下。紀北町でも合併後初の選挙は79.81%、現職が初当選した2009年は79.83%、8年前の前回は72.95%で、今回はとうとう7割を切った。
投票に出掛けていた層が徐々に亡くなり、若者の選挙離れが言われて久しい。全く関心のない人もいるが、無効票はもちろん、投票に行かないことも〝意思表示〟とするなら、現職の支持は全有権者の37.5%で、キャッチフレーズからすると心もとない。
選挙の結果を受けて「まだまだ町民とのコミュニケーションが十分とれていないということ。この数字を胸に4期目に当たりたい」と現職。「おごらず、こびず、私欲を持たず」「住民のために、公平公正に運営していく」と改めて表明した。
町民の意見に耳を傾け、できるもの、できないもの、急ぐもの、急がないものを選択するのは当然だが、その理由も理解してもらわないと、「言っても変わらない」となる。一人でも多くが納得できる町政を期待したい。
(J)