ある金融機関のホームページに寅年虎図記念コインの予約受け付け、という広告が出ていた。「2022年度の干支(えと)『寅(とら)年』を記念し、世界5か国が発行する『寅年虎図記念コイン』を予約販売いたします」と書かれていた。
発行しているのはイギリス、カナダ、ユーロ、オーストラリア。「ニュルタム」という聞きならない通貨単位もあった。調べてみるとブータンのお金らしい。いずれも限定品で500ポンド金貨の価格は286万円。ちなみに通常貨幣の500ポンドの価値は約8万円。1000ニュルタム金貨は16万5000円。通常貨幣では約1530円とのこと。発行母体にはかなりの利益があるとみられる。
かなり昔から中国と付き合いがあるイギリスとアジアのブータンはさておき、ユーロなどがアジアの文化である「干支」のコインを作っていることに驚いた。日本でも、年末年始に話題になるくらいになっている。
時代が変わり、文化も変化していくことは当然として、「○○が世界的に常識」という流れで、各国、各地の独自の文化が廃れてしまうのはもったいない。このような多様性も尊重されるべきだろう。
(M)