秋晴れの山間の美しさに息をのむと、キンモクセイの香りに気付く。食欲の秋、芸術の秋、読書の秋と、過ごしやすい季節の楽しみ方はさまざま。スポーツの秋でもあり、新型コロナウイルス感染拡大の影響で少し遅れたものの、この地域でも運動会や体育祭が始まった。
赤羽公園や大白公園、東長島スポーツ公園などのスポーツ施設を持つ紀北町はスポーツ合宿誘致に力を入れており、町内に宿泊した団体の施設利用を無料にする特典をつけている。毎年パンフレットを作成し、愛知や大阪を中心に旅行会社や学校、スポーツ団体に営業をかけている。ソフトボールの全国大会があった平成27年度は年間6000泊に迫る勢いだったが、コロナ前は4500泊前後で推移している。
スポーツ合宿誘致の推進は、コロナ終息後の地域振興の重要課題の一つ。例えば和歌山県白浜町は1人1泊1000円の補助金を出しており、同様の施策を民宿やけいちゅうの活性化策として検討できないか。
スポーツ合宿を受け入れられるのは、民宿があってこそ。コロナでダメージを受けた町内の宿泊業を保護していくことが、整備したスポーツ施設の活用につながる。
(R)