連休の最終日、先月末にオープンしたVISONに足を運んだ。買い物というよりオープン早々の様子を実際に見てみたかった。伊勢道と紀勢道の分岐点、勢和多気ジャンクション近くに複合型の大型リゾート施設ができたことは、本紙地域の観光にも大きな影響を及ぼしかねない。VISONに観光客を留めることなく、さらに南へと誘客していかなければならないという危機感がある。
雨の降る昼前の早い時間であったが、それでも大勢の人でにぎわい、多種多様なレストランには行列ができていた。野菜や松阪牛、伊勢志摩の海の幸など、南三重の食の魅力が満載、といった感じだが、漁業のまちに住む身としては、海産物加工品のバリエーションに物足りなさを感じた。木を基調とした建築は美しく洗練されているが、海の町の雰囲気は薄目。
多気町を中心とした南三重スーパーシティ構想に参加している6町のうち、海に面しているのは紀北町と大紀町のみで、特に長島港は紀伊長島ICから近く、利便性もいい。自治体の枠を越えて地域資源を活用するという意味でも、VISONからきいながしま港市などに誘客するような働き掛けはできないか。
(R)