21日午後に発生した栃木県足利市の山火事。5日たっても燃え続けている。焼失面積は100ヘクタール以上、避難勧告の対象も200世帯を超え、周辺の中学校や高校が休校するなど、市民生活への影響が大きくなっている。
時を同じくして23日には東京都青梅市では住宅から出火した火が強風で山林に燃え広がった。さらに、25日には足利市から北西におよそ25キロ離れた群馬県桐生市でもたき火が原因とみられる山火事が発生するなど、関東地方で相次いでいる。
山火事といえば、昭和51年2月に尾鷲市泉の山林で発生。翌日に倉ノ谷の住民に避難勧告が出され、自衛隊のヘリコプターも出動。40ヘクタールを焼失し、鎮火までに30時間かかった。
春の全国火災予防運動と同じ期間で、林野庁が主唱する「全国山火事予防運動」が始まる。統一標語は「あなたです 森を火事から 守るのは」。枯葉や枯草が多く、空気の乾燥や強風で山火事発生の危険性が高いこの時期。いったん発生すれば消火は容易ではなく、貴重な森林を焼失し、回復には長い年月と多くの労力を要する。これから暖かくなるにつれて山に入る機会も多くなる。火の取り扱いは厳重に。
(J)