尾鷲市の仲和麿さんが司法試験に一発合格を果たした。最難関の国家試験の一つ。研さんに頭が下がる思いだ。最初はマンガで法律に関心を持ったといい、「(法律を)知らないと損をする」と感じたという。
民法は、合理的な人が対等平等に契約を結ぶことを前提にしている。一方、会社と個人では情報量に大きな差がある。そこで、弱い立場の人を保護するための規定ができている。民法以外の法律になるがクーリングオフが分かりやすい例。
さて、未成年者は弱い立場として保護されている。いわゆる「保護者の同意」というもの。中学生にもなると「なんで」と感じることも増えるが、それで守られている部分も大きい。
来年4月1日から、成人年齢が18歳に引き下げになる。18歳の誕生日を迎えた後は、損するような契約を結んでしまっても原則自己責任となり、約束を果たすことが求められる。損をしないためにも、基本的な決まりは知っておいた方がいいし、詐欺被害を防ぐのにも役立つ。
高校生になると進学する学校、学科で学習する内容が大きく異なってしまう。義務教育である中学校段階で消費者教育を充実するのがよいと考えている。
(M)