今月初め、県は鈴鹿市で20代の女性が腸管出血性大腸菌感染症 (O157)による食中毒であることを発表した。O157などの細菌性食中毒は、一般的に気温が高い初夏から初秋にかけて多発するが、昨年の全国の発生状況を見ると、2月に5件12人、11月に1件2人、12月に1件6人で、冬だからといって安心できない。
これからの時期に発生する食中毒がノロウイルスなどのウイルス性で、毎年11月から2月にかけて多発。ウイルスが付着した手で調理し、そのノロウイルスが付着した食品を食べたりするなどして、感染する。
ウイルスによる感染症といえば、毎年冬に猛威を振るうインフルエンザがあるが、2日から8日まで一週間の定点発生状況は全国でわずか24件で、昨年同期の5084件の200分の1以下。一方で新型コロナウイルス感染症は連日1000人を超える。
感染症対策の基本は手洗い。さらに、飛沫感染するものについてはマスクの着用や咳エチケットが常識。ウイルスが好む環境は16度以下、湿度は40%以下とされ、生存期間も長くなる。換気をはじめ、エアコンや加湿器などで、室内の環境に気を配ることも重要である。
(J)