台風シーズンを迎え、国土交通省は、車両からの脱出手順の確認や脱出ハンマーの搭載を呼び掛けている。昨年秋の台風19号では、大雨により車内で被災した人が相次ぎ、今年の7月豪雨でも発生した。
冠水した道路に突っ込んだ場合、水深にもよるが、車のコントロールが効きにくくなったり、マフラーから浸水してエンジンが止まったり、タイヤが完全に水没すると車体が浮き、流れがある場合は流されることも。また、電気装置が損傷してパワーウインドーが作動しなくなるおそれもある。
水深がドアの高さの半分を超えるとドアが開けられなくなる。こうなると窓ガラスを割って逃げることになるが、そこで必要なのが脱出用のハンマー。その有無が命綱にもなるが、ハンマーで割ることができるのは強化ガラスで、フロントガラスに採用されている合わせガラスは割ることができない。見分ける方法は、強化ガラスはJISマーク付近に〝T〟、合わせガラスが〝L〟のマークが付いている。
突発的に豪雨が発生する昨今、特に知らない土地では冠水に要注意。できるだけ冠水道路を避けるのが基本だが、万一に備えて準備と確認をしておきたい。
(J)