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那智勝浦町長選 政策論争に期待

 那智勝浦町長選挙(4月19日告示、24日投開票)まで1か月余りとなった。元町議の新人と現職が立候補を表明しており、一騎打ちとなる可能性が高いが、今月23日の立候補予定者説明会で構図が明確になれば、町内の選挙ムードは高まるか。

 観光の浮上なくして那智勝浦町の発展はないといっても過言ではないほど、観光は基幹産業で、選挙戦でも争点の一つになる。コロナ禍でどことも観光客は減少しているが、その中でもマイクロツーリズム(近場観光)や修学旅行誘致などで活路を見いだす流れが進んでおり、同町も修学旅行生の来町は大幅に増加し、個人旅行者については今後につなげるため、那智勝浦観光機構がマーケティング調査を行った。その結果によると、世界遺産の那智山エリアを訪れた人が勝浦漁港エリアを回遊した割合は半数程度で、町内観光地を線で結べていない現状が浮き彫りとなった。
 
 防災対策をはじめとした安心安全の暮らし、子育て世代や高齢者への支援、コロナ禍で疲弊する経済対策など、待ったなしの諸課題にどのように取り組むか。選挙戦では政策論争を期待したい。
 
 地方選挙といえば地縁血縁が色濃く、候補者の人柄や政策の中身を吟味することなく、投票先は決まっているということが多かった。一方で、コロナ禍によりSNSを活用した選挙戦が地方でも浸透しつつあり、選挙カーで「お願いします」の連呼だけでは浮動票の獲得は難しくなったと言える。また、期日前投票を利用する人も増加傾向にあるため、告示までの前哨戦でいかに自身の考えを浸透させるかも鍵になる。
 
 立候補を予定する陣営はすでにそれぞれが町内を精力的にまわっている。後援会の名簿作りのためのローラー作戦ではなく、住民の声を聞きながら自身の政策を成熟させていくことも大切ではないか。「自分たちの住んでいるまちをこうしてほしい」という“欲”を出してもらうことが町政への関心の高まりにつながるだろう。
 
 政策論争の選挙戦は理想だ。ただし、選挙の時だけで終わるようでは悲しい。当選したリーダーが、選挙戦で訴えた政策が実行できているかどうか、われわれ報道機関も含め、住民が検証していくことも必要になる。
 

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