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社説「感染予防と経済両立へ」

 この1年を振り返ると、昨年以上に新型コロナウイルス感染症が猛威を振るった。国体をはじめ、地域の行事さえもことごとく中止され、地域経済にも大きな影響が続いた。2回目のワクチン接種が進んで新規感染者が落ち着き、緊急事態宣言が解除された今年の10月以降は徐々に人の動きも出てきたが、地元経済の回復にはまだまだ遠い。
 県内で最初の新型コロナウイルス感染者が判明しておよそ1年11か月。最近は新規感染者の判明はなく、24日午前9時現在、入院、宿泊療養、自宅療養、入院等調整中のいずれも0となっている。新型コロナがこのまま終息すればありがたいが、全国的には低い水準ではあるものの、このところ3週連続で新規感染者が増加傾向にあり、変異種の「オミクロン株」の感染もじわりじわりと広がり始めている。感染経路が不明な〝市中感染〟が大阪、京都に続き、東京でも確認され、県内でも31人がその濃厚接触者に特定されているなど不安材料ある。
 県で秋以降、宿泊療養施設の確保をはじめ、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた無料PCR検査事業など、第6波に備えた対策を取りつつ、県民を対象にしたトラベルクーポンを発行。来年度には大きな影響を受けた県内観光関連産業の早期再生に向けた事業も予定している。
 感染が拡大する諸外国の状況を見ると予断は許さず、アフターコロナはまだまだ先で、感染予防と経済再生を両立が求められる。これまで必死に耐えてきた事業者のためにも、第6波で再び経済が止まるようなことがあってはならない。
 手洗いや手指消毒、マスクの着用や咳エチケット、換気、対人距離の確保、密集・密接・密閉の3密を避けるなどを基本とする「新たな生活様式」は浸透したが、相手は〝見えない敵〟。正月に帰省する人は昨年より多いと見込まれる。来る側も新たな生活様式を徹底することが感染拡大防止には欠かせない。
 一人一人が気を抜くことなく、しっかりと感染対策することはもちろん、行政には影響を受けた全ての事業者が立ち直れるような施策の着実な実行を望みたい。

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