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社説「大橋の事故 渋滞回避を」

 先日、和歌山、三重の県境にあたる国道42号、新熊野大橋上で大型バイクによる交通事故が発生した。土曜日だったものの交通量の多い夕方の時間帯で、事故処理の間、片側交互通行の規制をしたため両方向に渋滞が発生。特に新宮市内は国道のみならず、谷王子付近なども国道になかなか出られない車の列が続いていた。

 橋の中央付近が県境で、今回の発生地点は三重県側だった。交通事故の一報は新宮署に入り、同署から署員が出動したが、紀宝署の管轄だったため、連絡して引き継いだ。携帯電話からの110番だと電波の関係でどちらにつながるか分からず、通報者も落ち着いて場所を説明できるかといえばそうとも限らない。大橋上での事故を想定し、両署の連携を普段から密にしておいてほしい。
 
 本来、熊野川規模の河川だと新熊野大橋のほかにもう1本、2本架橋していてもおかしくない。県境であるため、もっと言えば近畿と中部のブロック境という行政構造の弊害により、架橋が進まなかった。
 
 現在、近畿自動車道紀勢線の一部となる新宮紀宝道路の熊野川河口大橋の建設が進み、令和6年秋ごろに完成の予定だが、まだ3年近く先のため、リスク回避への対策が必要ではないか。
 
 幹線道路での交通事故による渋滞は、気持ちの焦りやわき見運転につながり二次的な事故を誘発する可能性がある。交通規制をいち早く敷いて、迂回(うかい)させることが大切だ。
 
 今回の場所なら、新宮方面に向かう車両は紀宝トンネル出口で成川インターを降り、成川交番前を右折(通常時は禁止)して一方通行の旧熊野大橋を通る。トンネル出口での規制が難しければ、さらに手前の飯盛交差点から鵜殿を経由して県道紀宝川瀬線(旧国道42号)を通って旧大橋へ。そうすれば、新熊野大橋上は三重方面に向かう車だけになり、スムーズに流れ、新宮市街地の混雑は回避できるだろう。
 
 また、三重県側の国道42号には、紀宝町神内や同町井田に電光掲示板があるので、これを利用すれば交通事故の発生と迂回への協力をいち早くドライバーに知らせることができる。
 
 これから年末年始となり、幹線道路の交通量の増加が見込まれるほか、地理に不慣れなドライバーがいることも予想できる。ドライバー一人一人の安全運転がまずは大切だが、事故が起きた際には関係当局が迅速に対応することが求められる。
 

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