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社説「記憶に残る 卒業式を」

 間もなく子どもたちが主役となる卒業式。育ててくれた親・先生に感謝を示す場でもある。当地方では3月に入ると、高校、中学校、小学校の順に行われるが、新型コロナウイルスの影響で昨年に引き続き、どの学校も規模縮小とする傾向が強まっている。

 昨年の今ごろ、国内での感染流行が始まり、政府による全国一斉休校の要請で、学校は混乱をきたしたのを思い出す。新宮・新翔の両高校は卒業式を中止、急きょ3年生に卒業証書を渡すだけに。予行演習が"本番"となり、同級生や在校生との別れを惜しむ間もなく巣立ち、保護者も祝福に駆け付けることがかなわなかった。今年の和歌山、三重の両県立高校の卒業式は1日。それぞれ感染防止対策を万全に、卒業生を送り出す予定。
 
 新宮市内の中学校は9日、小学校は19日に行う。いずれも来賓出席は見送り、在校生に関しては、小規模校は全学年出席するが、それ以外の学校は代表生徒・児童に限る。ただし、市教育委員会がガイドラインを各校に通達するのではなく、式典の中身は各校の判断にゆだねる。
 
 感染防止のため規模縮小はやむを得ないが、やはり卒業式は子ども、保護者ともに感動できるものにしてもらいたい。学校現場では、今年1年を通して新しい様式を取り入れ、授業や各種行事に取り組んできた。その点では、内容変更を余儀なくされた昨年に比べ、今年の卒業式は少し気持ちにゆとりもあるのでは。
 
 コロナ禍でいつも通りの卒業式が行えないことは、卒業生も保護者も理解。在校生がいなくても、心温まる楽しくうれしい気持ちになり、卒業生に寂しい思いはさせない。各学校が創意工夫をすることで、感動的で記憶に残る。
 
 在校生・ボランティア・市民団体などの協力も得ながら花いっぱいの空間にする。また、コロナ禍で普及しつつある「オンライン」を使い、色々な人からのメッセージを流す演出をしたりするのも新鮮では。
 
 卒業生を"コロナ世代"として気の毒と思うのではなく、新たな様式への転換期と捉えることで、創意工夫した形が今後の定番になる可能性も。各学校には新しい卒業式を作るという意識で臨んでもらいたい。
 

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