♪まさかりかついできんたろう くまにまたがりおうまのけいこ♪。
ご存知の童謡、金太郎。生まれは箱根の山すそ、足柄山だ。
東京五輪・パラリンピック2020が早くも大騒ぎ。1964年の夏季東京五輪の時は、東京の近くにいた。
学生時代の東京は、高速道路や新幹線など、オリンピックの準備工事がすさまじかった。それまで不景気で、就職戦線は失敗の連続。やっと採用されたのが、箱根登山鉄道。本社は小田原。
友人に紹介された住まいは、小田原郊外の南足柄。大雄山線の終点だ。行ってみたら、紹介された家ではなく、近所の別家だった。周りは田園。老人夫婦が借りてほしいというわけで、孫娘の家庭教師が条件。
それから1年住んだ。夏は車内を虫が乱れ飛ぶ電車で20分ばかり。町内に富士フィルムの巨大な工場があった。
あの町はどうなったか。驚いたことには、人口も増えず、神奈川県最小の市。自慢は「自然環境と湧き水のおいしさ」。市のHPでは農業移住者を大募集。
東京まで1時間半ほどの立地条件でも地域振興に苦労している。私たちの地域は、自分たちの良さを気づいていない。真剣さが足りないのではないだろうか。
(北)