さまざまな観点で「格差」が問題となっている。絶対的貧困など是正されなければならない格差はあるにせよ、是正が難しいと思われるものもある。
貧困との関係で、体験格差が問題になっている。中学校や高校のクラブ活動でさえ、野球など用具が高価だったり、遠征費が非常にかさんだりすることで、そのクラブ活動ができないという話が出ている。
貧困という観点では「どうにかならないか」と考えるが、では地域性の観点ではどうか。当地方でも他地域に行かなければできない体験は多いなど、地方ではそもそも選択肢のないこともある。
家庭が裕福であっても、体験不足という人も存在する。個人的なことと社会的なことの仕分けも必要だろう。かえって「同質化」につながりはしないかとも思う。
悪い連鎖が断ち切れるような仕組みづくりは大切だが「自分の努力ではどうにもならない」ことは金銭以外にも多数ある。そして、自治体や国が資金を出すなら改善できることもある。広い視点で格差解消という課題に臨む必要がある。
(M)
