尾鷲市の新野球場整備は今から最終段階に入る。令和7年度末完成予定ということで、見込み通りに工事が進めば、来年の今ごろにはこけら落しができるかどうか、という頃合い。センバツ高校野球に出場するチームを招いて練習試合をしてもらうのも面白いかもしれない。
さまざまな観点で、市民から批判があったり、不安の声が上がっていたりする。その大きな一つは大規模地震と津波への対応。野球場のほか、芝生広場なども整備される計画で、国市浜公園の利用者が安全に高い場所に逃げられるか。
防災道路のJR跨線橋について、加藤千速市長は一般質問で、JRとの兼ね合いも含め、来年3月までの対策は難しいとの見解を示していた。野球場供用開始までに「安全な避難ルートを検討する」というのが約束の一つ。跨線橋の対応に時間がかかるのは執行部も把握していたはずで、後手に回っている印象がある。津波に対する危険性は、計画当初から指摘されていたわけで、被害が出てしまったら市の責任は免れないだろう。
(M)