〝県内最大級〟の触れ込みだった紀北町のデジタルフェアは、生成AIにデジタルアバター、メタバース、電動車イスなど、よくここまで業者を集めたものだ、と感心する。町の取り組みはもちろん、企業側も地方におけるデジタル化推進は社会的な意義があるととらえている証左だろう。地元の子どもたちが最新技術に触れる機会になったことも大きい。
最新技術の中でも、生成AIは今後の社会を大きく変化し得る。著作権やディープフェイクなどの問題をはらみながらも、インターネット検索の概要提示、インターネットサービス会社によるチャットボットと、着実に世の中に浸透しつつある。例えば今、起承転結を考えながらキーボードを叩いているが、技術とルールが整えば、文章を打ち込みながら自動的に完成文を予測しての候補提示はありそうな気もする。
最新技術は人類の英知の結晶だが、SNS一つとっても闇バイトにロマンス詐欺、誹謗中傷と負の側面はある。技術に使われぬよう、理解しようとする姿勢が大切だ。
(R)