今年も残すところあと4日。WBC、バスケやラグビーのW杯で熱狂した一方、芸能界の性加害問題、政治資金パーティーのキックバック疑惑、大手自動車会社の不正発覚と、長年積み重なってきた問題が噴出した1年だった。
「コロナ」と聞く機会が減っていき、八幡祭りの道中行列、引本神社の関船巡航、おわせ魚まつりと『4年ぶり』と書くことが多かった。
コロナという社会を変化し得る状況を経ても、地方が衰退し続けていく現状は変わらない。人口は減り続け、なじんだ店もなくなり、見知った人を見送った。それでも、燈籠祭の美しさは喝采を受け、バイブスミーティングはこの地に多くの人を呼び込んだ。厳しい時勢の中でも、気概を示す人たちが、この地域には確かにいる。
来年は辰年。龍は水を司り、雨と雷をもたらす神といわれる。「龍の雲を得るが如し」は、龍が雲を得て天に昇るように機を得て活躍することをいう。雨の多いこのまちで、誠実にやってきた人の成果が実る、そんな1年になることを願う。
(R)