尾鷲市の新市営球場の詳細がこのほど示された。現球場を硬式野球対応に規模を大きくする以外にも、1塁側、3塁側にちょっとした観覧席がつくなど、少しグレードが上がるよう。
気になるのはやはり津波避難。理論上最大の南海トラフ大地震を想定した市のハザードマップによると、三田火力発電所跡地の海に近い部分は10分から15分で、そこから矢浜の公園付近までは15分から20分で、浸水が始まるとされている。揺れで物理的に動けなかったりパニックになったりした場合に避難に十分な時間が取れるか慎重に検討すべきだろう。
敷地全体との兼ね合いを考えることも重要だ。大型製材工場や木質バイオマス発電所ができたとして、岸壁に近いところにいる人も避難できなければならない。発電所の建物が避難場所になる可能性があることも踏まえ、やはり敷地内に「万一の逃げ場所」が必要ではないか。個人的には芝生広場の辺りに管理室と展望台を兼ねた円筒形のシェルターがあってもいいと考える。
(M)