先日、尾鷲海上保安部の人と懇談する機会があった。海上保安庁は、総定員を増強しているが、人手不足という。
尖閣諸島周辺の警備などの関係で、巡視船艇の数が増えている。それに伴って人員増強を図っているという話を以前に聞いていた。設備(船)が増えても、人員が確保できなければ、適切に運営できない。新しい船を造る時は、少ない人数で運営できるような工夫をしているはずだが、それでも人員の充足が急がれる。
恒常的に人手が足りないと、職員・従業員が疲弊し、十分な成果が上げられなくなる。退職者が増えてしまう要因である。子どもの数が減る中で、例えば20年後は、人員の確保合戦がさらにはげしくなると思われる。海上保安庁に限った話でなく、民間企業も同様だが、海保、自衛隊、消防などの危機対応部門は、万一の時に影響する。
日本周辺が平穏なら、体制の増強の必要はなかったかもしれない。一部の国の不穏な動きの影響がこのような部分にも出ていると言える。早期に平和が訪れてもらいたい。
(M)