紀北町議会6月定例会の一般質問で「住民から要望を受けた地域おこし協力隊の募集はできないか」と提案があった。
地元紙として尾鷲市と紀北町の施策を比較することが多い。もちろん財政状況や首長の方針といった事情が異なるため、一概に言うことはできないが、地域おこし協力隊については、大きな差があると言える。現在活動している隊員は尾鷲市10人と紀北町2人、累計では尾鷲市30人と紀北町4人。これは紀北町が少ないというよりは、尾鷲市が特段に多いと評価すべき。
尾鷲市の協力隊は、おわせ暮らしサポートセンターを拠点とした「定住移住コンシェルジュ」と、各地区で課題解決をする「○○地区協力隊」の2つのタイプに分かれる。自身も移住者である協力隊が移住対策を担うのは合理的で説得力がある。地区に定住する協力隊も伝統食のブランド化、飲食店やキッチンカーの運営など実を結んだケースも多く、何より受け入れる住民の熱量が強い印象がある。協力隊と住民が感化し合うからこそ地域おこしが成る。
地域の活性化に熱心な住民は紀北町にもたくさんいる。協力隊の受け入れについて、住民グループと相談してはどうか。
(R)