コロナ禍での3度目のゴールデンウイーク(GW)を迎えることになった。振り返ってみると、一昨年は緊急事態宣言という前代未聞の事態の中、公共施設やキャンプ場などが軒並み休業。昨年は4月下旬から感染が急増したこともあり、本紙地域でも観光客が集まらず、直後に三重県を含めてまん防に突入した。
山際大志郎新型コロナ対策大臣は今年のGWについて「全国的に見て、行動制限をかける状況ではない」としつつ「最低限やらなければならない対策は緩みなく、気をつけながら楽しんでいただきたい」と述べている。もちろん感染症対策は徹底すべきだが、行動自粛について少し風向きが変わっているようにも思える。
コロナ禍とはいえ、この行楽シーズンに観光誘客の要である夢古道おわせが休業しているのは異常事態であると言わざるを得ない。運営会社だけでなく、委託していた尾鷲市も猛省が必要だと、あらためて思う。
夢古道おわせがある向井地区は、おわせむかい農園やおわせマルシェがオープンするなど、誘客に積極的な動きを見せている。この事態を奇貨とし、尾鷲市の観光戦略を根本的に考えるべき時が来ているのではないか。
(R)