先日、尾鷲中学校2年生のキャリア学習で、元尾鷲市地域おこし協力隊員で、今は九鬼で書店を営み、NPO法人おわせ暮らしサポートセンター副理事長を務める豊田宙也さんが講演した。
「働く」と聞いた時、おそらく多くの子どもは、サラリーマンや、商店などの主人、漁師といった働き方を想像すると思うが、豊田さんは当人が「何をしている、と言いにくい」と話したように、ほかの人と少し違った生計の立て方をしている。
自分の能力を生かして、少しずつ人の役に立つ、大きく言えば地域の課題を解決する取り組みをして生活するというスタイルが今後、地域で暮らす上で重要になるかもしれない。私にはできないが、ICTを活用してダブルワーク、トリプルワークをする生き方も考えられる。
尾鷲にほしいものとして生徒らは、カフェやアイスクリーム屋、映画館などを〝提案〟。豊田さんは、空き家が多く、それらを仕事にできる環境が尾鷲にあることを伝えた。
チャレンジショップなどの仕組みがあれば、起業する若い人たちがもっと増えるかもしれないし、Iターン者が仕事をつくる可能性も増える。市の後押しを期待したい。
(M)