一人一台端末を使った学習が進んでいる。4月の新学期開始直後にタブレットを使った家庭学習が必要という状況にならずに済んだのは幸い。慣れない中だと学習格差が生じかねない。
尾鷲市議会で、家庭の通信環境の違いに、どのように対応するかという議論があった。家にネット回線が引かれていればwi—fi機器の貸し出しで対応できるが、そもそもネット回線がなければ手立てを講じる必要がある。「公費で支援を」という声もあるが、学習以外にも利用できるし家計から支出する家庭との差が生じる。出口隆久教育長が言ったように、高校に進学しても必須となる。
学校や各地のコミュニティーセンター、公民館など通信環境がある公的な場所で授業を受けてもらうのが、当面の解決策ではないか。
コロナ禍で、遠隔授業で使うという話が大きくなったが、当初の導入の狙いは、個に応じた学習環境の提供ということだった。興味、関心に応じた深堀りができるのがメリット。近い将来、AI先生が弱点指導や応用学習の支援をしてくれるようになるだろう。子どもたちの学習が上手く進むよう、保護者も頭を切り替えていく必要が出てくる。
(M)