三重とこわか国体・大会の中止が正式に決定した。大会本番の1か月前に中止ということになったのは、ギリギリまで実施を模索した結果だろう。8月上旬に国体局に取材した団体では「緊急事態宣言が出たからといって即座に中止ということではない」との回答があり、その後、無観客開催が公表されていた。
中止はやむを得ないという声のほか、特に選手の、やるせない気持ちをつづったメッセージがネットに見られる。三重県という地域にとって、今年の開催を見送るのは望ましいと思うが、個人個人のためには、残念という思いもある。
この先1か月の間に申請すれば、6年後の令和9年に仕切り直しができる。できれば6年後、完全な形で実施してほしいもの。次の知事が最初に行う大きな決断の一つとなる。
強化に経費がかかるという話があるが、天皇杯(総合1位)をとらなくてもいいのではないか。逆に言うと、助っ人だのみという慣習に問題がある。仮に、税金が投入されている団体に、国体が終われば辞めてしまう、本業の遂行能力のない職員が雇われているとすれば大問題。これを機に、新しい国体様式を鹿児島、三重からつくればよい。
(M)