世界各国の科学者でつくる国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は9日、地球温暖化に関する報告書を8年ぶりに公表。地球温暖化について「人間の影響が大気、海洋および陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」と初めて断定。このまま温暖化が進めば熱波や豪雨といった「極端現象」の頻度や強さが増すとして、温室効果ガスの排出を削減するよう警鐘を鳴らした。
2050年ごろに世界全体の温室効果ガスの排出量が実質的にゼロになるペースで削減できた場合でも、2040年までに気温の上昇が1.5度に達する可能性が5割を超えると予測。産業革命前の19世紀後半と比べると、「50年に一度の高い気温」が観測される頻度は現在4.8倍となっているが、平均気温が1.5度上昇した場合はさらに現在の1.8倍、2度上昇した場合は2.9倍に、「10年に一度の大雨」の頻度は1.5度上昇した場合は現在の1.2倍、2度上昇した場合は1.3倍になると予測している。
日本でも豪雨や高温が頻発している。一人一人が生活を見直し、できる範囲で無駄をなくし、温室効果ガスの削減に努めることが求められている。
(J)