ホタルの季節を迎え、三木里地区でもゲンジボタルやヒメボタルの姿を見かけるようになった。車で行きやすいのが熊野尾鷲道路三木里インター近くの林道沿い。道路照明や情報板の明かり、行き交う車のライトが気になるが、夜のとばりが降りると、ハンカイソウが咲く林の中で光り始める。
ゲンジボタルやヘイケボタルに比べて光は弱いが、フラッシュのように歯切れよく点滅する光。最盛期になると「宝石をちりばめたよう」と形容される。ゲンジボタルと違って低いところを飛び、人にも近寄ってくる〝人懐っこさ〟も人気の一つ。
幼虫の時にカタツムリなど陸生の巻き貝を食べるヒメボタルは、同地区でもあちこちで見られるが、ゲンジボタルとの競演が見られるのは、インター付近など限られてくる。
線路や私有地に勝手に入り込むなど、〝悪質撮り鉄〟のトラブルが時々報道される。ベストショットを撮りたい気持ちは分からないでもないが、みだりに生息地内に入って撮影する行為は避けてほしい。身勝手な行為は反発を招き、何らかの規制につながりかねない。いつまでも、みんなが気軽に楽しめるように、自制とマナーを期待したい。
(J)