尾鷲市教育委員会は25日夕、成人式の延期を急きょ発表した。23日に取材した段階では、中止になるのは「緊急事態宣言が出されたり、施設が使用できなくなったりした場合」という話だったので急転直下。24日に教育長と話をしたという男性も「成人式の話はなかった」と驚く。新成人、特に、晴れ着の振り袖や羽織はかまを着て友達に会うのを楽しみにしていた人はがっかりしたことだろう。
美容室や写真館にすでに予約を入れていた人もいるだろう。本人、保護者だけでなく、関係者も多い。紀北町は一足早く17日に決定していたが「中止ならもっと早めに決めてほしかった」との声もあった。
感染状況を見ながらの判断なので、難しいのは分かるし、地域住民の、地域で感染拡大したらという不安も十分理解できる。晴れの門出の日だから、できる限り予定通りの日程でやりたいという気持ちがあったのかもしれない。「これならやれる」というアイデアはなかったのか。
新成人への十分なケアが必要。まず、延期した成人式を満足できる状態で行うことが何より大切だ。コロナの動向が見通せない中だが、「やれる」仕組みをしっかり作ってもらいたい。
(M)