尾鷲総合病院が焼却炉跡に設置した「簡易診察室」の役割が分かりにくい。新型コロナウイルス感染症に限らず、空気感染や飛沫感染する病気の人が、何の対策も取らずに多くの人と待合室で一緒にいると、周りの人の感染リスクが高くなる。疑いのある患者に関わる人を制限しようという理屈は分かる。
発熱がある人にとりあえず簡易診察室に入ってもらい、問診などをして振り分けるということだが、医師が常駐するわけではないという。運用開始日は病院と医師会で相談して決めるとのこと。日程が決まるタイミングで「こうします」「こうなります」というお知らせが欲しい。
全国的に医療がひっ迫している。例えば医師1人、看護師2人が「疑い」患者を診察したとして、3人の医療スタッフは防護服を着て、診察して、自分と他の人に感染させないように防護服を脱いで、次の診察にあたる必要がある。普段みたいに「次の方」とはいかない。
病院・診療所は、発熱があって診察を希望する場合にはまず電話をと呼び掛けている。住民が協力することが医療への負荷を減らすことにつながる。協力を得るためにも、前向きな情報発信をお願いしたい。
(M)