12月に入り年の瀬の雰囲気が一気に高まった感がある。1日には、恒例の新語・流行語大賞の発表があった。「あつ森」(あつまれどうぶつの森)や「ソロキャンプ」も含め、広く解釈すればトップ10のうち7つが新型コロナウイルス感染症関係の言葉となった。
1年前には、このような状況は想像さえしなかった。多くの業種で負の影響を受けた。収入が無くなった人もいたし、職を失った人もいる。年内で事業をたたむという会社もあるのではないか。飲食店ではかき入れ時の年末年始に休業要請や会食自粛の呼び掛けがあり、大打撃必至。
東京都と政府がGoToトラベルの関係でぎくしゃくした。言い出しっぺになると「補償を」ということになるのが背景にある。法律に基づく強い措置がとれないのは、補償規定がないから。
個人や企業の救済に税金を出せないというのが原則。個人だと生活保護の要件を緩和して給付することもあるが、事業者に対してはバランスもあって無利子貸し付けという手法になってしまう。無利子でも将来の経営に痛手となる。特に地方は厳しい状況に置かれている。事業者と雇用を守る新しい手立てが必要だ。
(M)