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社説「未来のための1票を」

 尾鷲市議会議員補欠選挙が8月4日に告示される。欠員2に対して3氏が立候補を表明している。市選挙管理委員会によると、26日正午時点で3氏以外に届け出書類を受け取りに来た人はおらず、3人による選挙戦になる可能性が高い。

 投票日は11日。「山の日」と重なり12日が振替休日であり、11日は、いわゆる3連休の中日。「なんでこんな日に」と話す市民もいるが、日程の制約がさまざまある中、「これしかできない」日程であったと思われる。
 
 各地で投票率の低迷が続く。尾鷲市でも低下傾向であり、市長とのW選挙になっている前回(2021年)市議選は10議席を15人で争う激しい戦いになったが、投票率は73.17%で、前々回を4.72ポイント下回った。連休の中日、真夏、旧盆前と、投票率が下がりそうな要素が多い。投票率を上げるためには、各陣営がどのように票を掘り起こすのかに加え、選挙管理委員会の呼び掛けが重要となる。
 
 選挙離れが進む中で、4月の衆議院議員補欠選挙、先日の東京都知事選挙では、政策論争以外の部分が大きく注目された。尾鷲で同じようなことが起こるとは思えないが、選挙が本来の形では注目されなくなってしまったのが要因の一つになっている。各候補の主張を聞き、投票して自分たちの代表者をしっかり選べば、眉をひそめられる行動も減ると信じる。
 
 尾鷲市は著しい人口減少に見舞われている。その中で、大型事業が続き、ゼロカーボン、オーガニックといった新しい取り組みが進むなど、大きな岐路に立たされている。どのような道を進むのか、選挙を通じて決めるのが有権者の務めであり、権利である。
 
 補欠選挙であることから、通常の選挙より政策本位で投票する人を選びやすいともいえる。投票日に予定が入っている場合でも、期日前投票ができる。各候補者をしっかり見極めて、未来のために1票を投じてほしい。
 

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