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社説「各地で復活の花火大会」

 日本の夏と言えば花火。コロナ禍で中止が続いた花火大会が今夏、各地で復活傾向にある。もともとは、江戸時代に疫病退散などを目的に始まったとされる花火大会。現代の花火師たちも先人の思いを紡ぎながら、職人技で観客を魅了する。今年は例年に増して力が入っているのではないだろうか。

 当地方では8月に入ると、5日に「串本まつり花火大会」と「紀和の火祭り」、11日に「那智勝浦町花火大会」、13日に「新宮花火大会」、16日に「佐野柱松」、17日に「熊野大花火大会」と続く。

 一方で、太地町は例年8月14日に開催の花火大会を今年も見送ることにした。町の担当課によると、楽しみにしている町民の思いは理解しながらも、打ち上げ費用の中心となる協賛金について、コロナ禍や物価高騰などの影響を受ける町内外の事業者に求めることに慎重な意見が多かったことを明かした。太地町と同様の判断は全国ほかの地域でも見られる。

 久々の開催を待望する住民、本格的な仕事がようやく戻った花火師、協賛金を捻出する事業所、それぞれの思いがあり、どの判断が正しいということを安易には言えないが、協賛金に頼るところの大きい花火大会の今後の在り方を考えるきっかけにしてはどうか。

 開催までの間、各所に募金箱を設置して住民に協力を呼び掛ける大会もあるが、その規模を拡大したり、大勢が集まるイベント会場や商業施設などで街頭募金活動を行ったり、当日の会場内にも「来年用」として募金箱を設置したりするのも一つ。主催者が事前に説明、周知すれば、快く協力する人も多いだろう。

 コロナ禍中は規模縮小やサプライズで実施した花火大会もあったが、やはり例年規模に戻しての打ち上げとなれば、各会場は大勢の人でにぎわうことが予想される。熊野署は、4年ぶりとなる熊野大花火大会の雑踏事故や交通事故防止のため、これまで同様に県警本部やほかの署からの応援を受けて臨む。大会を無事に終えるため、各主催者をはじめ警察や関係機関には万全を期してもらわなければならないが、来場する側も交通ルールとマナーを守り、歩きながらのスマートフォン操作を控えるなど、一人一人が安全に対する意識を高めてもらいたい。

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