• 2024年人事異動
  • 本日の新聞広告
  • 17時更新
    三重 東紀州ニュース
  • 17時更新
    和歌山 紀南地方ニュース
  • イベント情報

社説「新たな市議の仕事ぶりに注目」

 任期満了により23日に投開票された新宮市議選で、新しい市議15人が決まった。前回4年前の市議選では、文化複合施設建設の是非という大きな争点があったが、今回は明確な争点がなく、候補者一人一人の人柄や施策が注目された選挙戦だった。現職9人、新人6人という顔ぶれで、これからの4年間、市民の代表として市政発展のため仕事に励む。

 年々広がりを見せる期日前投票は、今回投票者の半数以上が利用する結果になった。このような状況を見ると、選挙の戦い方も様変わりしている。「毎日が投票日」というフレーズが出るように、かつてのような投票日に向けて徐々に機運を高める手法だと出遅れるため、いわゆる先行逃げ切り型を目指す陣営が多い。また、日々の戦いを振り返る動画のアップなどSNSを活用する陣営も目立った。
 
 一方で、投票率は前回から5ポイント以上下がり、過去最低を記録した。投票しやすい環境が整っているにも関わらず、投票率に反映されない原因はどこにあるのか。若者の政治離れだけで片付けてはいけないだろう。当局には投票行動を促す努力を継続してもらいたいが、まずは、自分たちの住むまちに関心を持ってもらうところからはじめることが必要ではないか。
 
 市民にとって最も身近な政治家が市議。当然、その仕事ぶりには注目が集まる。年に4回開かれる定例会では一般質問で当局に対し、さまざまな提言ができる。一般質問にほとんど登壇しない議員もいるが、市民にとっては各議員がどのような仕事をしているのか分かりやすいのが一般質問であり、同時に議員自身が仕事ぶりをアピールできる機会でもある。
 
 これまでの市議会では、議員同士の個人的な争いに貴重な時間を費やし、"市民不在の議会"と揶揄されたり、近隣からも「新宮市議会は何をやっているのか」とあきれられたりすることもあった。改選された新たな市議会では、議員も当局も市民ファーストを念頭に、建設的な政策論争を繰り広げてもらいたい。そうすればおのずと、市民の市政への関心が高まり、発展する方向に向かうのではないか。議員が当局の監視役であるように、市民も議員の監視役として、議会に注目してほしい。
 

      社説

      最新記事

      太平洋新聞 電子版 お申込み
      ご購読申し込み月は無料

      イベントカレンダー

      ※イベント中止および延期となる場合がございますので、詳細は主催者へ直接ご確認頂きますようお願い申し上げます。

      ニュースカレンダー

      速報記事をLINEでお知らせ 友だち追加

      お知らせ