新宮市消防本部で24日、2024年度(令和6年度)王子ヶ浜少年消防クラブの卒団式があった。市立王子ヶ浜小学校6年生15人が修了証を受け取り、欠席の2人と合わせて計17人が1年間の活動を終えた。
同クラブは、地域や家庭での防火・防災を図り、未来の防災リーダーを育てるため、王子ヶ浜小6年生の希望児童を毎年度募り、さまざまな活動を行う取り組み。1980年に始まった前身の「王子少年消防クラブ」から数えて、これまでに約700人のクラブ員が卒業。中には現役の消防隊員として現在、新宮市消防本部で活躍している人もいる。
今年度は17人が入部。5月に結成式を行ってから、煙体験や消火器取り扱い訓練、天ぷら油火災実験、水難救助法体験、放水体験、活動発表など、月1回ほどのペースで活動した。24日は、卒団式の前に防火ハイキングとして熊野古道・高野坂を歩いた。
卒団式でははじめに、新宮市幼少年婦人防火委員会会長(=新宮市消防長)の代理で、大西聡予防課長がお祝いの言葉。今年度は17人とクラブ員が多く、年間を通じてにぎやかで元気な活動だったと振り返り「学んだ防災や防火についての知識と経験は、これからの生活の中で必ず役に立つ宝物になると思います。これをしっかりと生かしていただきたい。そして、将来の夢の1つに消防士を加えていただけたら」と語りかけた。
その後、大西課長からそれぞれ修了証と記念品を受け取った。また、皆勤賞の表彰状も5人に手渡された。
卒団式を終えて山下碧斗さんは「楽しかった。夏に川で救助法の訓練をやったことや、はしご車に乗ったことが印象的だった。消防士の人は、自分が思っていたよりも大変そうですごいなと思った。近くで火事とかを見たら、大人に助けを求めて、119番にかけたい」と感想を話した。