紀北町地域公共交通会議の本年度3回目の会合が17日、町役場で開かれ、路線バス再編後の利用状況などについて報告があった。
紀北町と尾鷲市を結ぶ地域間幹線系統バス路線は昨年10月から尾鷲海山線と海山長島線、島勝線の3路線とし、島勝線は相賀の商業施設などを通るルートに再編した。
運行する三重交通が11月中の一週間のバス停の乗降者数を調べたところ、尾鷲~島勝間の海山公民館とプライスカット、主婦の店ではのべ31人だった。特に多かったのは、尾鷲病院前46人、海山バスセンター49人。尾鷲総合病院通院への交通手段であり、尾鷲海山線の一日あたりの輸送量が向上した。
令和6年度の各路線および「えがお」の利用者数は、いこかバスのうち便ノ山線は増加に転じた一方、増えてきていた海野線は前年度比の8割ほどにとどまった。廃止代替バス河合線は減少が止まらない。
新型コロナウイルス感染拡大で落ち込んだ利用者数が戻っていない一方で、地域間交通は通学定期補助制度の周知によって高校生利用者が増加傾向にある。
公共交通維持のための今後の方針として、いこかバスや河合線の改編が検討課題として上がっている。検討案としては、利用者が多い長島地区を中心とした巡回線、河合線のいこかバスへの編入、利用者数が伸びているおでかけ応援サービス「えがお」を基軸とした新たな公共交通ネットワークの構築などがある。