近大新宮中の前期入試冒頭に先日、お邪魔した。試験前の、受験生の張り詰めたような緊張感がピリピリと伝わる。彼らにとって全人生をかけた大勝負なのだと、胸がきゅっとした。
今月18日・19日には大学入学共通テストがあり、当地方からも多くの受験生が挑んだ。今は自己採点を受け出願先を決める時期だろうか。高校受験もこれから。多くの受験生にとって、今が選択の時だ。
テストと違い、人生には正解がない。経験上、どんな道を選んでも、後悔する時は後悔する。最高の選択と思っても、後から見れば違う道があったことに気付くし、逆に今は遠回りだと思っても、それが期せずして美しい景色を見せてくれることもある。
ならば何を選択してもよいのか、と言われるかもしれないが、あえて言う。何を選択してもよい。自由である。ただし人任せにしないこと。いろんな事情があるだろうが、それも含めて自分で選び抜けたのなら、その先にいばらがあろうとぬるま湯があろうと、自分が自分に納得できる。
選択で大切なのは「どうするか」よりも「どうあるか」。希望の春になりますように。
【稜】