18日に長野県で最大震度5弱、20日には三陸沖を震源に最大震度5強の地震が発生した。三陸沖の地震では「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表され、1週間程度、大きな地震が起きやすくなっているとして注意が呼び掛けられている。
3月末に三重県が、南海トラフを震源とする地震の新しい避難想定を公表した。理論上最大クラス(L2地震)では、紀北町で現在の住民の半数以上が、尾鷲市も半数ほどが津波で犠牲になる、という計算結果だ。抜本的な対策を取るなら、紀北町では船津や赤羽に、尾鷲市では山をいくつか切り崩して津波の来ない場所に新しいまちを創るしかない。
過去最大クラス(L1地震)については、より深刻度が大きい。いわゆる、東海・東南海・南海の3連動地震で、「いつ起きてもおかしくない」とされる次の地震がL1地震である可能性は、L2地震である可能性よりきわめて高い。
当面の目標はL1地震で被害者を出さないことだが、尾鷲で3分、紀北町で7分で1メートルの津波が押し寄せる想定にどう対処していくのか。東日本大震災の仙台市青葉区の地震計データを見ると揺れが収まるまで2分以上かかっている。逃げるのに使える時間はさらに短くなる。
揺れたらすぐ避難する人が多ければ多いほど、犠牲になる人が大幅に少なくなることも示された。自宅の耐震化、特に寝室には倒れるような家具を置かないなど、身の回りを避難できる環境にしていくことが大切。水の入った重い避難用かばんを持って逃げるのは大変。高台に置いておくことができればいい。
尾鷲市では本年度、2基の避難タワーが整備される。より多くの人が助かることになる。一方で、海に近い場所では引き続きリスクが高い。以前「救難艇」というアイデアが出されたことがある。あらゆる手立てを検討する必要がある。
