オーガニックビレッジ甘夏祭
第1回尾鷲オーガニックビレッジ甘夏祭が1日、尾鷲市向井の三重県立熊野古道センターで行われた。野菜の食べ比べや尾鷲甘夏のPR、全国各地の有機栽培農業者による果物や加工品の販売があり多くの来場者でにぎわった。
「毎日の『ごはん』が子どもの体を作る。親子で『食』を感じる体験イベント」をテーマに、有機農業への関心を高めようと尾鷲市が初めて取り組んだ。
午前11時から、自然栽培の野菜や果物を使った料理教室などを全国で開いている田町まさよさんによる野菜食べ比べ実験があり、有機栽培の小松菜を生で食べたり、農薬を使う慣行農法と有機栽培、無農薬の3種類のほうれん草をゆでて食べ比べたりした。参加者は「3つとも味が違ってびっくりした」などと感想を話していた。甘夏とじゃこを入れたサラダの作り方も紹介した。
市の有機農業のアドバイザーとなっている道法正徳さんとのトークショーもあった。田町さんは、自身が自然療法で重度のアトピーを克服した経緯を踏まえ、負担を減らして体と心を整えることが人間にとって大切と説き、自然栽培との関係について「植物や土壌が本来持っている力を最大限に引き出すように作物を育てれば、体と大地をきれいにしてくれる作物が育つ」などと語った。
道法さんの自然栽培レモンと有機JAS認定レモンの保管実験の画像も示し、肥料を使わない自然栽培は「ゆっくりと育ち、細胞の組織が締まり崩れにくく、発酵的に変化しやすい」と、肥料がある場合は「早く成長するが水分・栄養が過剰になり組織が緩み、腐敗菌が優位になりやすい」と分析した。
体と作物の関係では、発酵に向かう食材を食べることで腸の菌が整い、体の巡りが整うなどと語った。また、自身の料理教室で、野菜嫌いの子どもたちが自然栽培の野菜をしっかり食べていることを紹介。「『野菜嫌い』の子どもは、本当はいないのかもしれない」と話した。
道法さんは、肥料や農薬を使わないことが第一だが、肥料を使う有機栽培もあると説明。「目標は無肥料、無農薬だが、そうでないものを排除するということではない」と考え方を説明。「有機肥料を使っている人を認めつつ、一緒になって無肥料をめざそうということ」と話した。
田町さんが、自然栽培作物を食べ続けると、味や匂いの違いに気づきやすくなると話したことに関し、道法さんは1週間自然栽培の物だけを食べていたら、それまで普通に食べていた食品がおいしくなくなったと体験を披露した。
芝生広場では市内の生産者の甘夏ジュースや、虎の尾カレー、ジビエ(鹿肉)のほか、道法スタイルで栽培している農家の柑橘類やキウイ、米などが販売された。
また、道法さんによる有機栽培の講座も開かれた。
